今回お話を伺ったのは、要介護3・認知症のある奥様の在宅介護を続けていらっしゃる男性。約2年間排泄介助の悩みに直面してきた中で、DFreeを使用することで生活に大きな変化があったといいます。
(インタビュー日:2024年4月11日)
基本情報
- 要介護度:要介護3
- 疾患:アルツハイマー型認知症
- 介護体制:旦那様が奥様を介護
夜間の尿漏れが最大の悩みだった
――奥様の排尿状況について、DFreeを使う前はどのような状態だったのでしょうか?
妻は認知症があって、自宅のトイレの場所がわかりません。歩くことはできるので、私が「こっちだよ」と声をかけてトイレまで誘導して、座ってもらい、排尿するのを待ってお尻を拭き、ベッドに戻るのが一連の介助の流れです。
おむつとパッドを使用していますが、日中は私と同じタイミングで妻をトイレに連れて行けば、まず漏れることはありません。週3回のデイサービスでも、時間を決めてトイレに連れて行ってもらえればほとんど漏れることはないようです。
問題は夜です。夜は私自身がトイレに起きたタイミングで妻も一緒にトイレに連れて行っていました。私がトイレに起きるタイミングが妻の排尿タイミングと合っていれば大丈夫なのですが、タイミングがずれた時が大変で…1ヶ月に一度くらいの頻度で、おむつの外まで尿がたくさん漏れてしまうんです。どうしようもないので、シーツの下にブルーシートを敷いて対応していました。約2年前からそんな状態になっていました。
――奥様の排泄介助に関して、他に試した対策はありますか?
有効なものはありませんでした。とにかく夜中にできるだけ頻繁に起こしてトイレに連れて行ってました。でも、それでも間に合わないことがありました。
DFreeの通知をもとにトイレに行くことで夜間の尿漏れが改善!
――DFreeを使ってみて、変化はありましたか?
はい、おむつの外まで漏れてしまうことはなくなりました。
使ってみて驚いたのは、尿がたまってきたことをお知らせする「そろそろ通知」が夜中に2~3回鳴ることです。つまり、妻はそのくらいの頻度で排尿していたということがわかったんです。
今ではDFreeの通知が来たタイミングで妻をトイレに連れて行けばいいので、状況としては非常に良くなったと感じています。
奥様のお誕生日に合わせて購入を検討
――DFreeはどのように見つけたのでしょうか?
排尿のセンサーみたいなものがきっとあるはずだと思って、「尿センサー」でネット検索したら、最初に出てきたのがDFreeでした。私は医療関係の仕事をしていたので、DFreeが超音波で膀胱内の尿のたまり具合を評価するという仕組みはすぐに理解できました。すごくいい製品だと思いました。
ただ、買うかどうかは迷っていました。「DFreeを使わなくても、夜頑張って妻を起こせば何とかなるんじゃないか?」と思っていたからです。ただ、ちょうどその頃、娘と息子が「お母さんの誕生日に何かプレゼント買ってあげよう」と言ってたので、私が「それならDFreeにしよう!」と言って買うことになりました。介護保険を使えば1割負担で済むというのも後押しになりましたね。
有効活用するための創意工夫
――最後に、ご意見やご要望があれば教えてください。
「そろそろライン」(「そろそろ通知」が鳴動する基準となる数値)を個別に設定できるのは良いですね。人によって尿をためられる量に個人差がありますからね。幸い、私自身夜何度か起きる習慣があるので、「そろそろ通知」のたびに起きてトイレ誘導するのも苦ではありませんでした。でも、そうではない方にとっては、負担に感じるかもしれませんね。
タブレットの操作は全然問題なかったです。スマホと同じような感覚でした。
それから、妻が自分でDFree装着用のシートを剥がしてぐちゃぐちゃにしてしまうことがありました。一度そうなると再利用できないので、私のほうで一工夫して対策を取っています。ガムテープを改造して、装着用シートのプラスチックフレームの部分と組み合わせて使ってます。
私は特に問題なかったのですが、「DFreeをどこに装着したらいいか分かりにくい」という意見もあるかもしれませんね。ただ、今までお話ししたような課題に対しても、サポートの体制があるので安心して使うことができております。
奥様を思いやる優しさと、日々の介護に向き合う工夫の積み重ねが伝わるインタビューでした。DFreeがお二人にとって少しでも快適にお過ごしいただくための一助になっていれば嬉しいです。