2025年6月にDFreeをご導入いただいた、老人保健施設なんぐん館さま。
総括部長の岡原さまに、DFreeの導入背景や排泄ケアに対する考えや、DFreeの活用背景・効果についてお話を伺いました。
(インタビュー実施日:2025年7月8日)
きっかけは職員の「これやりたい」
DFreeとの出会いについて教えてください。
R6年11月の愛媛県老人保健施設大会に参加した際にDFreeを知り、同伴した職員が興味を示しました。
職員からの「これやりたい」を大事にしたいという考えを常に持っていたため、すぐに試してみることにしました。
職員からの「これやりたい」はDFreeが初めてでした。それまではオムツの種類で何とか排泄ケアを改善できないか、と工夫をすることはありましたが、こういう機器を使うのは初めての試みでした。
排泄ケアに対する課題意識について教えてください。
元々、その方に合った排泄の間隔やタイミングは検討・改善をしていました。
オムツ交換の場合は、その方それぞれに合ったおむつ交換時間を決めて、吸収量の合うパッドを選んでおり、以前は5回おむつ交換を行うのが普通だったところ、少ない方だと1日2,3回までに改善できました。
ただ、改善を進めるなかでもなかなかタイミングを掴むのが難しい方もいらっしゃいました。例えば、夜間にトイレのお声かけを何回もするけど排尿がなく、その後に漏れてしまって全更衣が必要になる方がいらっしゃいました。
その方は男性だったので、「前立腺肥大とかもあるんだろうな、その尿量がどのぐらいでどういう状況になっているんだろうか」と、膀胱の状態を見てみたいと思っていました。
その他にも、昼間の排尿は少なく、夜間は尿意がたびたびあり、尿量の把握が難しい方もいらっしゃいました。
実際に使用してみていかがでしたか?
特に利用者様がDFreeを外すということもなかったですし、皮膚トラブルもなく使用できました。認知症、神経因性膀胱や前立腺肥大などの症状によって、尿意を感じるのが鈍くなった方に装着したところ、放尿される前に排尿を促すことができて、利用者様の不快や、職員の更衣にかかる手間も削減でき、画期的なツールだと思いました。
また、職員は仰臥位や側臥位、と体位がモニターできるところに非常に感動していました。「尿量だけじゃなく、プラスアルファで活動傾向がわかることに凄くいいね」って話をしていました。
尿のたまり具合だけでなく、体位からもモニタリングすることができて、今後の必要な治療やケアを検討することにつながりそうだ、と評価することができました。
担当職員へは操作の方法を伝達した程度でしたが、機器の装着や尿量のチェック、充電もスムーズに行え、運用面も問題なく使用していけそうだと感じられました。
使用開始前だけでなく、使用中も専門のサポートチームから丁寧に説明してもらい、フォロー・評価してもらえることで、すごく心強かったし、よく製品を理解できたなと思います。
活用に向けた取り組みと今後の期待
導入後、職員さま全体への周知方法について工夫されたことはありますか?
使用上の注意点や管理方法について、抜けやすいポイントを見つけ次第、説明資料をカスタマイズしてオリジナルのマニュアルを作成しています。
DFreeの機器や、装着用品を大切に扱ってもらえるように、使用後の保管方法についても定期的に確認し、追加で周知すべきことがあればマニュアルを更新し、少しずつ周知を広めています。
また、マニュアルはタブレットを置いているカートの下に置くことで、困った時にいつでも確認できるようにしています。
他の介護ロボットの検討について教えてください。
現在はインカムや、一部にセンサーマット類、リフトの導入を行っており、DFreeは介護ロボットのなかでは初期の導入となります。
生産性の取り組みについては、ある程度進めており、課題や今後の展開、費用対効果を考えて検討しています。
都心の3,4階建ての高齢者住宅かサ高住で、ベッドの見守り機器を入れてパソコンやタブレットで管理し、訪室しないといけないところを見極めている事例を、以前テレビで、見たことがあります。
今後、見守り機器も少しずつ追加していけるといいかな、と思っていますが、収入やニーズがいつまで続くのかといった将来性を視野に入れて慎重に検討しています。
今後の展望を教えてください。
まずは、データの読み取り方や排尿傾向分析機能を活用していけたらと思っています。
DFreeの使用効果を主任会などの会議で共有したところ、現在DFreeを使用しているフロアとは別のフロアからも、「使ってみたい」という声が上がり始めています。
施設内でも、フロアによってアセスメントの進み具合に差があるように感じています。特に、DFreeがない状態では、排尿タイミングを掴むのに手探りになることがあります。
現在、使用希望があがっているフロアはおむつ交換の方が多いフロアです。
DFreeを使用することで、どの時間帯に尿がたまって、どの時間帯に排尿がありそうだ、というのが把握できると、そのデータに則って安心しておむつの選定もできるかもしれないですね。
DFreeの使用によって、施設内でも良い刺激になっているようです。
この流れで、施設内でDFreeの活用の輪が広がっていくといいな、と感じております。
DFreeを検討されている方へのメッセージをお願いいたします。
膀胱内の尿のたまり具合や体位を把握することによって、トイレ誘導のタイミングやオムツ交換の時間帯など、個々に 応じたケアのタイミングを検討することができると思います。
PCやタブレット操作に慣れていない方でも、操作は 簡単なのでかなりおすすめです。
職員さまの意欲や取り組みを尊重されているなんぐん館さま。DFreeの活用をきっかけに、ご利用者さま個々のケアの最適化はもちろん、職員さまのモチベーションにもつながっているようで大変嬉しく思います。今後もDFreeがお役に立つことができるよう、弊社一同サポートさせていただけたらと思います。
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